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7、夜間生VS昼間生、模擬試験対決、、9月
夏が終わった。
僕の受験勉強はついに2年を超えた。実際この頃になると、自分でもかなりの力がついているのが分かった。
日本では英語の受験レベルを超えているとされる、慶応大学の総合政策、環境情報学部、通称「SFC」の入試問題がある。3、4ペ−ジの難解な英文を読み、30個の選択肢題に答えるというものだ。
以前テレビで、本場のアメリカ人でも「分からない」と言っていたのを見た。それくらい難しいのだ。当然受験界でもバッシングは凄まじく、「合格者の大半は運で決まる」とまで酷評されている試験だ。
1浪目、確かに早稲田慶応レベルは解けたが、このSFCは別格だった。自分では解けることなんて有り得ない、と思っていた。予備校でも具体的な勉強方法が確立されていない程、「有り得ない試験」だからだ。
ところがこれだけ勉強して、何千もの英文を読みこなしていった僕は、ついにSFCまでも、確実に分かる様になっていた。やはり受験に不可能はないのだ。努力すればどんな問題でも、必ず出来るようになる。そう確信した。
「読める!確かに読める!」この興奮は今でも忘れない。あれだけ難しいと思った問題が、確実に出来ている。運ではなく、しっかりと文章構造までがつかめていた。時間は多少かかるが、7割から8割程度まで得点出来るまでになっていた。かたっぱしから「要約」もしていった。
彼らにこう叫ぶのだ。ここに偏差値80近くの「夜間」がいるぞ、君たちの大好きな大学名を追い求める、'偏差値の亡者'がいるぞ、と。 矛盾するかもしれないが、「大学名で人は判断できない」という事を、実感させたかった。
どうしたら最も衝撃的か。
僕はこう考えた。この登場シ−ンは、出来るだけ派手な方がいい。 「そうだ、昼間の学生と一緒に受験して、勝負してやればいい」 僕はヤキソバという神戸大学昼間のヤツに、「英語検定準1級、一緒に受けないか?」と誘った。
英検準1級は、偏差値70レベルの難関試験だ。サ−クルではその時、誰も持っていなかった。サ−クルで評判の彼は、僕の事を「バカ」だとしか思っていないので、快く受験を承諾した。 「一緒に受けよう」と言っている時点で、もう勝負だということだ。しかし彼にとって僕は相手だとも思われていなかった。僕はサ−クル中にこの勝負を伝えた。
僕は最も得意とするフィ−ルドで、彼と戦うことになった。 「夜間」VS「昼間」ついにこの勝負がやってきた。あれだけあこがれていた「昼間」の人間と、この手で戦えるのだ。
サ−クル中は「ヤキソバ勝ち」を確実としていた。いや、勝負とさえ見ていなかった。あの斎藤が勘違いしてるぞ、という位だったのだろう。
第一戦は9月の模擬試験。第二戦は10月の英語検定準1級。公平を期して、勝負科目は英語一教科。これなら大学生、受験生関係ない。周りは何とも思っていなかったが、僕は絶対に負けるわけにはいかなかった。
意地があった。
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