神戸大学1年目(1999年)

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巻末コーナー

19、早稲田合格

東大の試験日まで2週間を残す2月28日。早稲田の政経、法学部の合格発表である。 僕は政経のキャンパスのベンチに座り、静かにその審判の時を待っていた。「カズヤも1年間ここで勉強しているんだろうな」、ふとそんな事を考えた時だった。

僕の周りにいる受験生の群集が、ドッと湧く。そう、合格番号の掲示板を持った職員が、やってきたのだ。合格発表が始まる。周りの受験生、そしてそれを祝おうとする早稲田の応援団。

「ついにクライマックスか」

泣きそうになる気持ちを僕は抑えた。−11128−運命を決めるこの番号を確認する。緊張からか、手が震えている。ノドもカラカラだ。しかし今日は負けない。やってやるよ、これが最後の言葉だった。 僕は前に出た。

−11024−
−11024−
−11050−
−11053−
−11080−
−11082−
−11128−
−11134−
−11135−
・・・・・合格

 「終わった、終わったんだ」、力が一気に抜け、今までの記憶がとんでいく。全ての感情を超えた。それは夢の世界だった。 ようやく気付いた。冷静に考えられた。これだけ偏差値を上げたんだ、だから受かって当然なんだ、何をそこまで悩んでいたんだ。

「呪い」の様に苦しみ続けた受験という大命題。勉強している時は、どれだけ難しいんだろう、と悩み続けた。「死」まで覚悟した。しかしそれだけ苦しめば、絶対に手に出来るものだった。すごくも何ともない。努力さえすれば手に入るという、「簡単」なものだった。全てが終わった今、僕は憑き物が取れたように、そう悟った。事実これだけ成績があれば、もう落ちることはなかった。あれだけ恋焦がれた「合格」が、次々と僕のもとに舞い込んできた。

早稲田大学政治経済学部、合格。

早稲田大学法学部、合格。

早稲田大学商学部、合格。

東京外国語大学英語学科、合格。

「ウソじゃないよな、本当に合格したんだよな」「もう、取り消されるなんてことはないよな」、僕は何回も自分に問いかける。合格した、その事実を受け入れるまでに時間が費やした。信じられなかったのだ。 狂喜、そして狂喜。僕は叫びながら喜んだ。

最後まで僕の姿は格好悪く、人間臭かった。もちろん大学に受かった事も嬉しい。ただ一番僕が嬉しかったのは、「自分自身で自分の運命を変えたこと」だった。「受験」というフィ−ルドをとった。しかし最終的に追い求めたのは「受験」の先にある、「自分自身」だった。だからこれだけドラマがあったんだ。

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